2022年の取り組みについて感じたことなどを教えてください。
小田島: ある程度下地ができている状態で皆さんがDXイノベーション★ラボに参加し、研修を含めて積極的に取り組み、素地のない人々から素地のある人々まで、アプリケーションの開発まで進めることができましたよね。本当に驚きました。
安西: そうですよね。本当に小田島さんやEBILABの皆さんが入ってきてやってくれたおかげで、あのレベルのことができるんだと思いましたね。
小田島: 今年もDXイノベーション★ラボが盛り上がってきているという噂を聞いていますがそのあたりはどうでしょうか。
安西:DXイノベーション★ラボという取り組み自体がもともと当社ではなかったので、戸惑いもありますが、やってみたい人はたくさんいますね。
小田島:第1回の研修を受けたメンバーや伴走させていただいた人たちからも、この取り組みは面白かったという声が広がっている感覚ですかね?
河本:それは非常に感じています。そこがトランスフォーメーションの部分だったりすると思うんですよね。それまでできていなかったことが、実際に進んでいるという実態があると思います。
小田島:私たちも一緒に取り組ませていただいて、皆さんの変化やサッポロビールが前向きに色々なことに取り組んでいく姿を見て、本当に嬉しかったです。第2回、第3回と進んでいく様子を見ると、個人的にはとても期待していますし、社としてもそう思っています。
安西:去年から分かったのは、やってみることの重要性ですね。今までいろんな人たちと何かを作るとか、POCの進め方、経験の積み方とか。成功と失敗の理論もあると思いますが、やってみないとわからないんです。だから経験者を増やすために、これからも進んでいきたいと思っています。
小田島:DXという一つのレベルを超えて、新しい挑戦のきっかけやチャレンジするエネルギーは企業を成長させていくと思うので、そういう観点にもつながっていければいいなと思います。
私たちのプレゼンテーションや研修について印象に残ることはありましたか。
河本:まず一番の驚きはEBILABさんの社員の若さです。若い方々がアイデアを発想し、進めている姿は刺激になります。これはまさに異文化交流ですね。うちの会社ではそういった環境が少なかったので、それが大きな違いや刺激になったのではないでしょうか。年上の方々も刺激を受けたと思います。我々はEBILABさんとのお付き合いはありますが、関わりがない現場の方たちがそういう経験をしたことは非常に良かったと思います。
何より楽しく前向きに取り組んでいる姿勢に感銘を受けました。100人の社員がそういう刺激を受けたことは素晴らしいことだと思います。もちろん皆さんのアイデアや経験値も、ものすごく勉強になりましたが、それ以上に素地がすばらしいと感じました。今後のDXイノベーション★ラボの思想につながりますが、そうしたマッチングを進めていかないと、我々の社員も変わっていかず、新しいアイデアも出てこないと思います。
安西:本当にいい機会でしたね。今後はそのDXイノベーション★ラボの中でさらに深く関わり、そういうスタートアップの経営感覚を含めて学んでもらいたいです。うちの会社のスピード感は決して早くはないので、スピード感も学んでいただきたいです。DXなどに早く取り組む会社はこう考えていたということを学んでほしいですよね。
今回の取り組みで良かった点などはありますか。
安西:御社との取り組みで一番感じたのは参加メンバーも推進する我々も自信がついたことです。IT部署ではない社員たちもこうしたツールを使って新しいことができるという自信がついてきたと感じていますね。
小田島:うちの技術系のメンバーも一緒に参加させていただきましたが、教え方やサポートは問題ありませんでしたか?
河本:分かりやすく丁寧に教えていただきましたよ。そのおかげで、工場の方などが自分でアプリを作ったり、BIツールを使って作成した実績・事例も出てきています。
安西:いつもPower系のソリューションは教え方が難しいと思っていました。うちの社内で使える人はいますが、聞いてるメンバーが興味を持って聞いてもらえる様に上手に教えることができなかったんです。それで誰もついてこないんですよ。わからないままでいても退屈で離れてしまうから、面白くてわかりやすく教える力はとても重要だと感じています。こういう事ができますよって伝えるだけでは、ただ自分の技術スキルを披露するだけの話になってしまって終わってしまうんです。御社のメンバーはみんな素晴らしい教え方をしてくれたと聞いています。
写真:作成したアプリケーション
DXの先行事例としてサッポロビールで取り組んだ「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR」のTOUCH POINT BI導入やヱビスビール記念館の3D化についてよかった点や印象的だった点があれば教えてください。
河本:サッポロビール社は2019年に「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR」の取り組みを開始しました。会社としてDXとうたっていない時期でしたが、TOUCH POINT BIを導入し、現場の方々にデータ活用の醍醐味を学んでもらいました。
2019年4~5月に相談させていただき、7月頃「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR」のオープン時点ですでにデータが入っている状態となるくらいスピーディーに導入していただいています。リアルタイムで訪れた人の情報や商品の売れ行きを分析できることは、今後のブランディングにおいて非常に貴重です。そのような取り組みはブランド部署において成功事例となっていて、この取り組みがあったから今につながっていると思っています。3Dヱビスビール記念館においても、ヱビスビールの誕生祭に間に合わせるため、短納期での実現をお願いしました。
小田島: 3Dヱビスビール記念館はホームページも美しく作っていただいて、アクセス数も多いですよね。
河本:コロナ禍においては、オンラインでの3Dヱビスビール記念館はニーズがありましたし、その効果は出ていると感じています。
小田島:インターネットを通じてたくさんの方々にリアルなものを見てもらい、そこからファンになってきてもらうという流れにつながったんじゃないかなと思ってます。
写真:3Dヱビスビール記念館