EBILAB

導入事例

CASE STUDY
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デジタル技術を導入できる人材育成を支援!
非製造業でデジタル化の一歩目を踏み出す!

石川県商工労働部産業政策課 様 デジタル化実践道場

データ分析サービス事業 教育事業

AIやIoT等のデジタル技術活用による生産性向上や事業拡大など、競争力強化の重要性が高まる中、石川県ではデジタル化実践道場を通じて、デジタル技術活用を検討できる人材育成を支援しています。

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石川県商工労働部産業政策課 ご担当者様

令和4年度にEBILABを採択いただいた「デジタル化実践道場(需要予測編)」についてお話を伺いました。

導入前の課題感

  • デジタル技術の導入を検討できる人材が不足している
  • 非製造業のデジタル化が製造業と比べて遅れている

導入サービス

店舗分析 来客予測 画像解析 講演/教育事業

導入後の効果

  • デジタル技術の導入を検討できる人材の育成に繋がった
  • デジタル化は手段であり目的ではないという気づきがあった

導入前の課題感

・デジタル技術の導入を検討できる人材の不足
・非製造業のデジタル化が発展途上

01

石川県で行っているデジタル化実践道場について教えてください

デジタル化実践道場は、AI・IoTについて理解して自社での導入を検討できる人材を育成するために平成30年から行っている事業です。事業を開始した当初はAI・IoT実践道場という名称で、現在はデジタル化実践道場という名称に変わっております。

事業は二部構成で実施しており、最初に先進事例や自社の課題に即した活用のノウハウを座学で習得する基礎コースを実施した後、基礎コースで学んだことをベースに、実際に自社でAIやIoTツールを導入し、モデルを試作する実践コースで学ぶという構成になっております。

座学と実践を通して、自社の現況を考えながら、自身にとってどのようなデジタル化が必要なのかを考えることができる人材育成を図る事業です。

デジタル化実践道場の公募を企画した背景や石川県が課題としていることを教えてください。

昨今、企業の人手不足への対策が重要となっております。AIやIoTといったデジタル技術の活用による生産性の向上は、こうした対策に有効です。しかしその一方で、導入をする際に、知識やノウハウがなかったり、足りなかったりしており、導入を検討できるような人材が不足しているということをお聞きしております。本道場は、デジタル技術の導入に向けた人材育成セミナーを開催し、生産性向上に取り組む企業を後押しするために企画されました。

石川県はものづくり産業が盛んで、機械産業、繊維産業、食品産業、IT産業の四つの産業が盛んです。機械産業を中心にデジタル化は進んできていますが、飲食店や小売店のような非製造業のデジタル化がまだまだ発展途上であり、そういった点は当県の課題の一つですので、本事業により、こうした業種を支援していきたいと考えております。

導入サービス

・TOUCH POINT BIをモデル的に導入
・企業の現況に寄り添ったアドバイス
・将来の店舗運営を見据えた伴走

02

EBILABを採択してよかったと感じた点があれば教えてください。

今回EBILABさんから、企業の現況に寄り添ったアドバイスや、デジタル技術の導入だけにとどまらない将来の店舗運営みたいなところについても学ばせていただきました。データ活用でどのようなことができるのかを考察し、その先を見据えて企業と綿密に伴走をした形で取り組んでいただいたことが良かったところですね。

伴走していくというところは、デジタル技術の導入においても重要な観点の一つと考えております。やはり、導入して終わりではだめなんですよね。あくまでデジタル技術の導入は手段です。結局、どうしたいのかという目的の方が大事ですので、そういったところをどこまで見据えていけばいいのかを一緒に考えて、取り組んでいけるところは昨年度取り組まれた企業さんからも大変助かったというお声をいただいています。そういったところは大きなポイントであったと思っています。

導入後の効果

・デジタル技術の導入を検討できる人材の育成に繋がった
・デジタル化は手段であり目的ではないという気づきがあった

03

参加した企業様のTOUCH POINT BIを導入・利用による成果や、県内の企業様にどのような気づきを持って経営をしてほしいか教えてください。

本事業の趣旨でありますデジタル技術の導入を検討できる人材の育成に繋がったというところが、一番大きな成果だと感じております。

非製造業のデジタル化がまだまだ発展途上にあり、そういった業種にデジタル人材がなかなか多くないというのが実態としてございます。そういった飲食業や、小売業の方々にTOUCH POINT BIをモデル的に導入していただいて自社の導入の一歩目を踏み出した企業様が実際におられたというところは、県内全体の非製造業のデジタル化を進めていくうえで非常に意義があると感じております。そういったところで成果があったと感じております。

また、今回のデジタル化実践道場の需要予測編の取り組み報告会で、参加企業の方から、「デジタル化は手段であり、目的ではない」という大事な気づきがあったとの発表がありました。需要予測をして終わりではなく、需要予測によって得られたデータや実際の自社の課題を今後どのように活用し競争力を強化したり、他社に負けない力強い企業を作ったりすることが大切になってきます。デジタル化して満足せず、データやデジタル技術を活用して今後の店舗経営をおこなってほしい。そういった気づきを持ってほしいと考えています。

デジタル化実践道場の成果をふまえて、今後石川県で取り組みたいことはありますか。

「デジタル化実践道場」というのは、デジタル技術の導入を検討できる人材を育成することが趣旨の一つです。

デジタル化には段階がいくつかあると思います。
導入を検討するところもですが、実際に導入をする際にどうしたらいいのか、金銭的な部分、より高度なところですとプログラミングなどもあると思っています。そういった段階ごとに合った施策を展開していきたいと考えています。

企業側は、実践道場を通じてどのようなデジタル化が必要か見えてきたのではないかと考えています。その先に、実際にデジタル技術の導入を進めたいがお金が足りないといった問題や、技術的な不足などもありますので、その点についての技術指導や資金的支援は必要だと思います。

また、本道場では対象としていない部分もあります。例えば、バックオフィス的な業務や、高度なプログラミングを使って自社に即したデジタル技術の開発を行いたいという企業があるかもしれません。今後はそういった部分も支援できるような施策などに取り組んでいきたいと思っています。

最初の一歩は、小さくスモールスタートみたいなことをよく言われると思いますが、スモールスタートで始めた後はスモールのままではなかなか社内全体の生産性向上に繋がらない場合があります。スタートした後、どうやってデジタル活用を全体に広げていくかというところも後押ししたいと考えております。

他の自治体に向けてアドバイスなどがあればお話しいただいてもよろしいでしょうか。

アドバイスという立場ではないですが、参考までに石川県としてこの事業を実施した中で感じたところをお伝えします。
これからデジタル化を行う企業さんはやはり大なり小なりデジタル化に対して未知に対しての不安のようなものは感じているのかなと思っています。

デジタル技術によって何ができるのかということが分からない人が多いため、分からないことによる不安を持っている人たちに寄り添い、不安がどこから生まれてくるのかという解像度を上げる必要があります。そして、その解消の目処を立ててあげて、スモールスタート。まず最初は小さく小さく始めて少しずつ進めていく。そういったところについて一つ担当者も意識することが大切だなと思っています。

デジタル化に関する施策は、これからどんどん自治体としても取り組んでいくところではありますが、一つそういったところも意識として持った上でやっていけばいいと思っております。

取材にご協力いただきまして、ありがとうございました!