EBILAB

導入事例

CASE STUDY
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複数の部署でデータの分析・活用を実施!
会社全体のDXで構造改革に取り組む!

キリンシティ株式会社 様

データ分析サービス事業

1983年の誕生から39年間丁寧に積み重ねてきた「おいしい」と、こだわりの詰まった「おいしさ」で おもてなしするBeer Restaurant。2021年4月から店舗分析と来客予測の機能を導入し、本格運用に向けて準備を進めるなかでの変化や導入後の効果について、本社と店舗のそれぞれの立場からお話を伺いました。

店舗画像
店舗責任者画像

キリンシティ株式会社 営業部/マーケティング部/横浜モアーズ店

営業部 部長 沼田 昌彦様 / 営業部 担当部長 黄海 克史様 / 営業部 課長 中村 文昭様 / 営業部 橋本 あすか様 / マーケティング部 部長 野瀬 勝久様 / マーケティング部 課長 中島 駿介様 / 神奈川ブロック エリアマネージャー 片岡 潤一郎様 / 横浜モアーズ店 店長 松尾 盛二様 / 横浜モアーズ店 チーフ 市川 滉人様 からお話を伺いました(部署・肩書きは取材当時のもの)

導入前の課題感

  • 外部環境の変化が大きく、定量目標の設定や数値マネジメントに多大な時間と労力がかかっている
  • 仕込みの数を店長やチーフの勘と経験に頼っている

導入サービス

店舗分析 来客予測

導入後の効果

  • 考え方・働き方を変えるきっかけになった
  • BIのデータを活用して分析・マネジメントすることが習慣になってきた
  • データを根拠にして行動するためスタッフの安心感につながった

導入前の課題感

・外部環境の変化が大きく、定量目標の設定や数値マネジメントに多大な時間と労力がかかっている
・仕込みの数を店長やチーフの勘と経験に頼っている

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導入前はどのような課題がありましたか?

野瀬 : 2020年春以降、外部環境が大きく変化する中で、お客様が認識してくださる“キリンシティらしさ”は何よりも大切にしたうえで、私たちの考え方と働き方を進化させる必要がありました。平時で無いときほど、ブランドの本質が問われると考えています。キリンシティブランドとして、お客様の認識を起点に変えてはいけないこと・変えてよいことは何か、考え抜きました。

以前は、社内で定量目標について検討・進捗確認する際も、仲間が何時間もかけて多くの流動的な要素と“悩み”ながら向き合っていました。しかし時間は限られていますから、“悩む”のではなく、仲間のプロフェッショナルな知見は、“考える”ことに活かしたいなと。

また、弊社の店舗のキッチンには社員もアルバイトの方もいます。例えば、前の日の夜に、あるフードメニューは向こう3日間、どのくらい売れるんだろう?と、これまではその人の経験と勘で予測数を考え、メモに残す。しかし、翌朝出勤された別の方は、そのメモを見つつも、またその人の経験と勘で予測数を考え、仕込みを行う。みんな、それぞれ良かれと思って時間をかけているのですが、かみ合っていない。非常にもったいないなぁって。まずはそこから改善していきたいなと思いました。

黄海 : 外部環境がガラッと変わった時には、今までの自分たちの経験と勘が通じなくなります。何を根拠に数字を組み立て、どう動くか、当時現場では悩んでいましたね。

沼田 : 当時、店舗運営をリードする際に一番苦労したのが、不定期で頻度の高い変化への対応です。出店地域の自治体や業界団体のガイドラインも、世の中の状況により頻繁に変わり、それが店舗の売上にも大きく影響しました。

TOUCH POINT BIを導入したきっかけや決め手を教えてください。

野瀬 : 雑誌の特集で異業種から飲食業に移って来られた社長のインタビューがありました。その中にEBILABさんの特集があって、脱属人経営、そしてもう一つが人が心を込めてやる仕事と、そうじゃない仕事を見極めて、進化していくという2つのポイントがありました。そういった御社の特集を見ていく中で、こんなサービス、こんな取り組みがあるんだなととても面白くて、一気読みしたのを覚えています。それがEBILABさんのTOUCH POINT BIサービスに触れた最初のきっかけです。

当時、我々キリンシティもコロナ禍に直面し足元の実務と向き合っていた時期でしたので、すぐにEBILABさんにコンタクトをとることはありませんでした。しかし、お客様のキリンシティに対する認識を確認させていただきつつ、皆で経営理念を起点に、いかに私たちの社会における存在意義(パーパス)を体現していくか、皆で目指すところを改めてはっきりと描けた時点で、特定の課題を解決する手段として、EBILABさんのBIは活用できるのではないかと考えました。

ホームページのお問い合わせ先からコンタクトを取らせていただいたのが2020年の12月ぐらい。もちろん比較検討したかったので、AIを活用した需要予測などのサービスを提供されている企業さんの情報も調べましたが、確認程度でした。理由は、EBILABさんは、BIというサービスを開発されただけでなく、ゑびや大食堂さんで実際に活用され自ら改革を進められた実績がある。サービス内容といったソフト面だけでなく、実際にゑびや大食堂さんで社員の心を動かして改革を行い、成果までつなげられたそのプロセスからも我々は学ばせていただけることがあるのではないか、と考えたからです。従って、EBILABさんから詳しいお話を伺いつつ、キリンシティにとってEBILABさんと取り組ませていただくことが、最善の選択肢ではないかと考えるに至りました。

TPBI

導入サービス

・来客予測の予測と実績のデータを参考に先の計画を検討
・店舗分析のデータから新たな発見ができた

02

TOUCH POINT BIを利用されている部署を教えてください。

野瀬 : キリンシティでは、本社のことを営業支援室と呼んでいますが、営業支援室と直営全店、社員は誰でもアクセスできる状態にしています。
TOUCH POINT BIに表示されているのは特定の社員だけにアクセスを制限したりする必要が無い情報です。
むしろ、社員皆が当たりまえのように触れて、活用することで、自分たちの仕事に対する考え方から変えていく、そして働き方も進化させることができる素晴らしいツールだなというのがありました。

キリンシティ本社インタビュー

TOUCH POINT BIを導入してから、よく使う機能はありますか?

橋本 : 私は主に売上予測を活用しています。営業支援室から店舗へ、定期的にBIの店舗別売上予測と実績を配信しています。店舗が修正した計画との整合性も確認していますが、今後、更に活用できる余地があるなと感じています。

中島 : 私はフード戦略を担当しており、最も観るのは、併売分析です。特定のビールと一緒に何をご注文されているのかを確認できることで、今までに無かった新たな気付きが得られています。
例えばランチメニューでも、セットサラダやドリンクだけでなく、ランチメニュー以外と一緒にご注文されるメニューも確認できます。気付きだけでなく、客単価への影響についての仮説もBIから得られています。

片岡 : 私は主に売上予測を活用しています。営業部から月二回発信がありますが、AIの自己学習により日毎に予測精度があがりますから数字も変わります。従って、私は5日おきくらいに予測と実績のギャップやその計画比を確認しつつ、活用しています。

中村 : 私も、売上予測はとても活用しています。私は担当店舗をもっていますから、計画を立てるために店舗メンバーとBIの予測数値を共有しています。

店舗側でのTOUCH POINT BIの活用について教えてください。

市川 : キッチンですとフードロスの課題解決にも繋げたいということで、毎日、出数と前日の出数の実績を把握して、その日の朝に今日の販売予測数、2日後の販売予測数も見ていてどれぐらいかというのを確認しています。

松尾 : 我々のお店では、BIを活用することで進化できているのではないか、と感じています。
あとは、BIの売上予測は、売上計画だけでなくシフト作成にも活かしています。予測をみて、休憩の時間帯の検討やシフトの調整をすることも可能です。また曜日ごとのご来店時間や時間帯ごとのご来店傾向等も確認し、店舗メンバーと共有しています。

キリンシティ_横浜モアーズ店資料

EBILABのサービスや対応で印象的だったことがあれば教えてください。

野瀬:最も感謝しているのは、社員向けに、BIの使い方について大変丁寧なレクチャーをオンラインで実施いただいたことです。90分のわかりやすい説明会を計4回開催いただいて、本当に良いスタートがきれました。

あと、日々BIを観ていて何らかの不具合に気付いた際は問合せをさせていただきますが、そのレスポンスが驚くほど早い。それくらいクイックにご対応いただけると安心できるだけでなく、何より店舗の皆にもタイムリーに情報共有できる。そういった意味でも、素早くクオリティの高いアフターサービスには本当に感謝しています。

導入後の効果

・考え方・働き方を変えるきっかけになった
・BIのデータを活用して分析・マネジメントすることが習慣になってきた
・データを根拠にして行動するためスタッフの安心感につながった

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TOUCH POINT BIを導入してから変わったことはありますか?

沼田 : 社員の仕事に対する考え方が変わる、そしてそれは、キリンシティ社内の文化を変えていくひとつのきっかけになるのではないかと考えています。売上計画や仕込みの取り組み等を振り返ると、既に導入前には考えられなかった変化が生じています。具体的には、営業支援室・店舗のリーダー陣が自発的な行動で分析をしながらマネジメントできつつあり、このような習慣化は本当に素晴らしい進化だと感じています。

野瀬 : 導入前から、社内の皆には、「なぜこれを活用するのか?」WHYを丁寧に説明することを心掛けてきました。目的が明確であれば、皆の考え方も徐々に変わってくる。
デジタルを活用して、皆の仕事に対する考え方を変える。考え方が変われば、働き方も変わる。継続してデジタルの活用が自然となれば、皆の知見も集まって、キリンシティならではの強みになる。それが私たちキリンシティのDXかな、と考えています。

店舗では変わったことはありますか?

市川 : 今までキッチンでは経験と勘で業務を行っていました。それが、BIの予測値を参考に、仮説をもって取り組めますし、社員だけでなくスタッフの皆さんにも共有できます。

松尾 : シフトや休憩時間の調整、またホールでも仕込みがあるので、私はBIの予測値を参考に自分で考え、全部貼りだしています。仕事のスピードもあがりました。
その情報は発注に活かすこともできます。万が一数字が外れても、自分の考えを検証できますし、スタッフさんの安心感にも繋がっているのではないか、と感じています

横浜モアーズ店BI操作

市川 : 社員が不在のタイミングでも、スタッフにそのような安心感がありますので、BIを参考に自分達で考え、メニューの売り切れを防げたりと、成長を実感できています。スタッフから「BI活用してこうだったので良かったです」と言われると、私たちも見える化して良かったなと感じます。

松尾 : 時に、AIの予測値を自分達の頑張りで超えることもあります。その予測値を超えた時の喜びとか達成感というのは、しっかりBIを参考に考え行動しているからこそ、とも言えます。

TOUCH POINT BIを活用して今後取り組みたいことがあれば教えてください。

中島 : 二点あります。一つはペアリングですね。お客様が注文されるメニューの組み合わせには大きな可能性を感じています。今後の商品戦略にも活かせると考えています。二つ目は、フードロスに対する取り組みです。BIの販売予測を参考に各店のキッチンで最適な仕込み数を考え、それを全店で精度高く展開できれば、と考えています。

取材にご協力いただきまして、ありがとうございました!